ホールフーズマーケットが発表した2023年食トレンドトップ10を元に、アメリカにおけるプラントベースの食トレンドをご紹介します。
1.ヤポン茶(Yaupon tea)
ヤポン茶は北米のヒイラギの一種であるヤポンの葉から作られるハーブティーです。葉にはカフェインが含まれ、ネイティブアメリカンの間で長い間ハーブティーとして飲まれ、煎じて嘔吐剤や下剤として利用されたそうです。まろやかで素朴な風味と、抗酸化作用などの健康効果が期待できることから人気急上昇中です。オースティンにあるホールフーズ旗艦店のカクテルメニューにも登場しているとのこと。

2.パルプの活用
アーモンドミルクやオートミルクなどの植物性ミルクの人気が高まったことで、その搾りかす(パルプ)も副産物としてたくさん残るようになりました。そこにメーカーが注目し、ナッツ、オーツ、大豆などのパルプを製菓用の粉、クッキーなどの市販品にアップサイクルしています。
私自身、以前はアーモンドミルク、豆乳などを手作りしていたのですが、大量に出るパルプに違和感があり作るのをやめてしまいました。今はたまにスイーツ作りに必要な時にオートミルクを手作りしています。パルプは濾さないでそのまま丸ごと使用しています。
3.代替パスタ
ひよこ豆粉のパスタやカリフラワーのニョッキはよく見かけるようになりましたが、2023年はグリーンバナナ、ハートオブパーム(ヤシの芽の芯)、金糸瓜、キャッサバなどから作られた新しい代替パスタが色々と登場します。それによって私たちは、より多くの野菜を食事から取り入れられるようになります。

4.デーツ
デーツは特に目新しい食材ではありませんが、そのまま食べたり手作りスイーツに使うだけではなく、パスタやシロップ、クッキーやコーヒー、ケチャップやBBQソースなど色々な加工食品の甘味料として使われるようになっていきます。加工食品に使われる甘味料といえば一般的にはコーンシロップですが、健康志向の方であればできるだけコーンシロップを使った食品は避けたいもの。デーツのような身体に優しい材料が使われた市販品が増えるのは喜ばしいことですね。
私も白砂糖断ちしてから、デーツキャラメルスライス、チョコレートデーツエナジーバー、スニッカーズ風オートミールクッキーなどデーツの自然の甘みをベースにしたスイーツをよく作っています。
5.鶏の飼育環境改善
動物福祉に関心を寄せる消費者が増えています。多くの生産者が鶏の飼育環境や生活水準の改善をしています。ホールフーズマーケットの生産者も、鶏が屋外で過ごす時間に重点を置いています。
6.海藻/昆布
大気中の二酸化酸素を吸収するということで、気候変動に関心の高い消費者の間で昆布の人気が高まっています。栄養価が高く環境にも優しい昆布は、チップスや麺類、スープなどに幅広く使われるようになっています。
7.環境への配慮
気候変動への関心の高まりに連れて、ますます多くのブランドやメーカーが、持続可能性への独自の取り組みについて食品ラベルで明記するようになるでしょう。
例えばカーボンニュートラルミルクは、抗生物質不使用、無農薬、合成ホルモン不使用など、健康に配慮されているだけではなく、どれだけ二酸化炭素をオフセットしているかも明記されています。
8.懐かしい味
子供の頃に好きだった懐かしい人気商品(アメリカではマカロニチーズ、昔ながらのシリアルなど)を、よりヘルシーな材料やヴィーガンバージョンなどで再現したものが出てくるでしょう。
9.ヘルシーなペットフード
栄養価の高い、高品質の食品をペットにも食べさせたいと思っている人には選択肢が増えます。

10.アボカドオイル
アボカドオイルはここ何年かですっかり定番の調味料になったものの、加工食品にも多く使われるようになるとのこと。ポテトチップス、クラッカー、マヨネーズなどで、キャノーラ油などの代わりにアボカドオイルが使われるようになっていくようです。
私もアボカドオイルは常備しており、オリーブオイルなどに比べて発煙点く、香りがほとんどしなくて使いやすいので、オーブン料理や、焼き菓子などに使っています。

いかがでしたか。何か気になる食材や食品はあったでしょうか。